血管探索記

腫瘍や血管の病気のこと、日々に出会ったものから連想する科学、旅行記、コラムなどを記します。

エッセイ

結果より原因に切り込め・・・とはいうものの。

私が医学生の頃、所属していた医学英語のサークルでフィンランドの先生をお招きして勉強会をしていました。彼は今では当たり前になったキシリトールの研究をされていましたが、当時はまだ、誰もそんな物質を知りませんでした。 ある時、勉強会で当てられ質問…

北の国から2015 初めての北陸新幹線

初めての北陸新幹線。 1人がけのシートは快適そうですが…あれ?シートベルト!? これからどんなアトラクションが楽しめるのか、ドキドキしますね。

ワニの謎

ワニと言えば、通常、クロコダイルかアリゲーターを指し、それらは日本には棲息していない(はず)。しかし、日本にも「鰐」という文字があり、これを「ワニ」と読む。古代日本語で「鰐」は、今で言う鮫のことを指した。現代では、爬虫類のワニを漢字で書く…

性格は意識より深し

人間の性格は千差万別。一朝一夕に変わることはない。 心配性が身についている患者さんのカテーテル検査中に、挿入したカテーテルのわずかな刺激(普通の人なら何でもないレベルの刺激)が血管を激しく縮ませてしまうことがある。 これはもちろん無意識の現…

蝉時雨

数年前、僕が住んでいたアパートの目前には近鉄 河内天美の駅があり、駅前広場に植えられた数本のケヤキには、無数のクマゼミがいた。 彼らは今を盛りと蝉時雨を奏でるが、そこにミンミンゼミやアブラゼミは全くいない。関東者の僕からすれば、異様な光景、…

ホワイトボードあるある

なぜか近くに油性マジックが置いてある。

いつまでも見ていたい空

空はいつも同じじゃない 天候のことを言ってるんじゃないよ 同じ場所、同じ季節に、同じ時間 いつも通りの光がさしていたとしても 空はまったくちがう景色をつくる いつまでも眺めていたい空が、そこにある。 (写真: 東京医科大学茨城医療センター)

瞬間を見据える

高校の修学旅行から帰った後、国語の授業で俳句を詠んだ。 「節冴えて たけとりの夢 はるかなり」(嵯峨野竹林にて) これは自分の作品だが、同じ学年の誰かがこう詠んだのも憶えている。 秀作だと思った。 「石庭や 小石のごとき 永きとき」(龍安寺石庭に…

青空が写るまで磨きます

僕が小学校4年生くらいの時、学級文庫に、戦後親を亡くした子供達が共同生活をする施設の話がおいてあった。「緑の丘の赤い屋根、とんがり帽子の時計台♪」という流行歌の時代に書かれた本だと思われた。その中で、少年たちが駅で靴磨きの仕事をして日銭を稼…

荒川沖(JR常磐線)

「荒川」は古来氾濫の多かった霞ヶ浦灌流域を指し、「沖」とは、そこから離れた場所という意味です。自宅からも職場からも、この駅が最寄りです。とても小さな駅ですが、乗車人数は1日8000人とそこそこ多く、駅勢圏は広範囲です。つくばエクスプレスは有名で…