血管探索記

腫瘍や血管の病気のこと、日々に出会ったものから連想する科学、旅行記、コラムなどを記します。

英語談義

先日、転落外傷(free fall trauma)に対して、緊急のカテーテル止血術(TAE)をしてきました。着任直後から医師、技師、看護師、事務、書類、業者、器具など、準備準備と進んできて、ようやく今日 

「じゃ、今直ぐTAEやるよー!」 

とCT室で叫ぶだけで、ぱっとみんなが動いてくれるようになりました。道具も直ぐ使える状態で揃っています。この一言でカスケード(滝)が流れるのが、先ずは目標だったので、とても嬉しかったのです。

 

その日の帰り道、なんとなくドイツ留学時代のことを思いだし、あの時も最初は受け入れてもらうのに苦労したなぁ、と考えていたら、外国語の思い出となり、そして医療に関わる英語のことが頭に浮かんだので、忘れないうちに書いておこうと思います。ポイントは、医師でない人がどういうか?というところです。ダジャレ頻出なので、苦手な方はここで終わりにしましょう。英語が上手な方もお目汚しなので、ここでストップ願います。

 

自分の専門である放射線科(radiology)にまつわる言葉から。

まずCTですが、これはCAT scan(キャットスキャン)と言います。ネコですね。CATの部分はcomputer assisted tomography(コンピューター支援断層撮影)の略です。MRIはそのままですが、ちゃんと発音すると、「エマラーイ」みたいに聞こえます。ちなみに茨城語のアクセントでは「イモアラーイ」と聞こえるようです。茨城の海水浴場は大洗、夏になると大混雑で芋洗… \(__ )

 

さてこれらに不可欠なのは造影剤。

これ、難しいです。医師はcontrast material(コントラストマテリアル)と言いますが、一般の方には馴染みません。ぜひ、contrast dye(コントラストダイ)と言って下さい。このdyeというのは染料のことです。病院ですけど、言って大丈夫です。オーストラリアでも“I went to the hospital today (アイウェントゥーザホスピタルトゥダーイ)”と言いますし(オーストラリア訛)。

 

ではお腹のことは何と言うでしょう?

医師はabdomen(アブドメン)と言いますが、専門用語です。多くの人がstomach(ストマック)またはbelly(ベリー)と言います。ストマックは胃ですが、胃という感覚ではなくお腹全体を指します。外国で“please lie on your stomach!”と言われたら、「え?胃の上になんか寝られないじゃん!」と思わずに、素直に腹ばいになりましょう。ベリーは苺ではなくベリーダンスの方ですね。子供には「ぽんぽん」という言葉、tummy(タミー)を使いましょう。タミフルを飲んでもお腹いっぱいにはなりませんが。ちなみにbelly button はおへそです。胃粘膜はstomach lining (ストマックライニング)胃の裏地、といいます。

 

 

最後にちょっと医学から離れて、思いつきでは言えない英語。

パンクがフラットタイヤーみたいなやつです。思いついただけ。またそのうち次回も考えます。

 

コンセント=outlet (勤務先の近くにはあみプレミアム・アウトレットがあります…)

 

フライトレコーダー=black box(ブラックボックス)

 

シャープペンシル=propelling pencil (プロペラには推進という意味があり、芯が進むことから。プロペリングペンシル。アメリカではメカニカルペンシルとも。)

 

悪口=bad mouth・口臭=bad breath 間違わないようにセットで覚えましょう。

 

バージョンアップ=upgrade(アップグレード)最近は統一されつつありますね。

 

では、最後に、「おつかれさま!」は何というか覚えて今日は終りです。

緊急処置が終わった僕に、看護師さんがかける言葉なら

“(That was) great work!”  です。

そして僕はこう返すでしょう。

“Thank you! (You did a) great job!”

ではみなさん、Have a good night! (おつかれさまでした!)

↑夜にこの記事を書いたもので・・・ 

 

(写真は2008年の10月頃。米国IVR学会の偉い先生2人と一緒にミラノにある欧州がんセンターを尋ねたときのものです。)

f:id:drmasa:20150528102551j:plain