淋しい
さびしい
さみしい
あなたは使い分けていますか?
公用表現、そして常用漢字では「さびしい(寂しい)」を使いますが、「淋しい」も誤用ではありません。あえていえば、漢字の成り立ちから考えると、「寂しい」には「あるはずのものが、あるべきところにないさま」、「淋しい」には「先の見えないこころぼそさ」というニュアンスがあると言われています。前者は、I miss you. で、後者は、I feel lonely. のように、私には思えます。
でも、どちらの気持ちにも同時にとらわれることがありますから、その時はひらがなで書くのがいいでしょう。
では「さみしい」は、どういう時にしっくりくるのでしょうか?正解はありませんが、僕は、口語なのだろうと思います。寒い、と響きが近いことも関係あるかもしれませんね。
別れ際、恋人が放つ言葉は「さみしい」であり、ほかのどれもが、違う気がします。
「寂しい」の対義語(反対語)は、「賑やか」と、されていますが、それは一部の意味を選んで、さかさまにしたにすぎません。さびしさを紛らわすために、賑やかな振る舞いをしてみても虚しくなるだけなのは、あなたも経験したことがあるはずです。国語辞典も完璧ではありません。
さびしさをほんとうに消し去るには「あるべきものがあるべきところに、永くあると確信できる気持ち」が、必要です。それを一言で表す言葉は、日本語には見つけられません。
だからこそ、大切な人にさびしさを感じさせないためには、言葉だけでは無力なのです。揺るぎない信頼を得るための「行動」が必要です。行動は希望を、希望は信頼をもたらし、さびしさを消し去っていきます。
あなたは明日、誰かがさびしくないように、どんな行動をとりますか?