散形花序
帰り道、遠くに太平洋を望む、日当たりの良いなだらかな坂道を登りきったところで、そいつらは、この世の春を謳歌していた。土砂で詰まりかけた側溝に沿って、たくさんのvivid な散形花序(後述)が群生している。
GreenSnap に尋ねたら、今回も一瞬で花の名は解明された。(楽しい♩)その名はLantana[ランタナ]というそうだ。南米原産の帰化植物というだけでなく、なんとこんなリストにも入っている。
「世界の侵略的外来種ワースト100」
(国際自然保護連合[IUCN])
綺麗なら良い、とばかりは言っていられない事情もあるのだろう。
ところで、「散形花序」とは、一つの花軸から多数の花が放射状に咲くもので、アジサイが代表的である。(2枚目の写真)
Lantanaの場合 、この散形花序が、中心から外周にかけて、色の帯を作ることが特徴的である。それゆえ、和名には「シチヘンゲ(七変化)」という艶やかな言葉が与えられている。(中心が新しく、外へ行くほど古い花となる。)
魅惑の七変化で人心を掴み、雑草のイメージを持たれぬように、不用意に刈られぬように、美しく咲いてきたからこその、ワースト100入りであろうか。
きっとあなたのそばにも咲いている。
茎の棘には気をつけて、散形花序[2枚目の図]を観察してみるのも、興味深いかもしれない。